ここ数年、世の中では3Dプリンターの普及により三次元的な物体を作ることが盛んに行われていることはご存知かと思われます。
こと歯科医療の現場においても同様に、3Dプリンターにより今までのような銀歯ではなく歯と同じ色調、硬度を持つセラミックという白い歯の詰め物や被せ物がほんの数分で製作でき、しかもその詰め物や被せ物をその当日に装着することができるため、たった1日で虫歯の治療を終われるようになってきていることをご存知でしょうか?
この治療法をCEREC治療(セレック)といいます。(ただしこの治療には健康保険は適応されません)
そこで、この3Dプリンターによる治療法『CEREC治療』についてご説明いたしましょう。
1.CEREC治療とは
健康保険適応外のセラミックという素材の白い詰め物や被せ物、そしてラミネートべニアを詰める、被せる、することで歯を修復する治療法です。
金属を全く使わないセラミック100%なので生体親和性も良く金属アレルギーにもなりません。
見た目もまるで天然の歯のような白さでお口を開けたときの金属特有の黒さもなくとても綺麗です。
2.CEREC治療とはどのような治療方法か
虫歯で削った部位を今までのような型採りをせずその場で特殊なカメラを使い治療部位を撮影撮影した写真をパソコンに取り込み、そのパソコン内のソフトで装着物を3D画像化3D画像によりミリングマシーンという機械でセラミックキューブを削り出し出来上がったセラミック装着物を治療部位に装着するといった具合です。
3.『今までの治療』と『CEREC治療』の比較について
《 今までの治療 》
治療1日目
虫歯になっている部分を削る
上下の歯型と咬みあわせを採る
仮詰めをする
(1週間仮詰めで過ごしていただく)
治療2日目
仮詰めをはずす
出来てきた詰め物や被せ物を装着する
《 CEREKによる治療 》
治療1日目
虫歯になっている部分を削る
特殊なカメラでその部位の写真を撮りパソコンに取り込み設計をする
約5~10分で装着物が出来上がる
出来上がった詰め物や被せ物を装着する
まとめ
いかがでしょうか?
上記からお分かりになるように、今までの治療は通院回数2回で約1週間かかっていた治療がCERECによる治療では通院回数1回で約1時間で治療が終われるようになったのです。これは本当に画期的ですし、何よりも患者様へのご負担がかなり軽減できるようになったことが最大のメリットですね。
しかし、この3Dプリンターの機器は1台数千万円するため、機器自体の普及があまり進んでおらず、この最新の画期的な治療を受けられる歯科医院は極々限られているのが現状です。
私ども五十嵐歯科医院では数年前からこのCERECを導入しすでに1,500以上のセラミック修復物を患者様に装着しております。
ご興味のある方は一度ご来院いただければ詳しいご説明をさせていただきます。