インプラント前の骨造成の症例

「骨造成」の症例を見ていきます。

口腔内を診ると差し歯がぐらついていて、その根元に亀裂が確認出来ました。

また、根の先の辺りの粘膜が腫れて膨らんでいました。

ではレントゲンを見て見ましょう。

右上の前歯に関する症例です。

赤線で囲んでいる歯ですが、差し歯になっています。

これだけだと,どこが悪いのか歯科医でも判断が困難です。

しかし、同じ前歯の隣の歯と比べるとどうでしょう?


長さがあきらかに違います。

これは根が病巣などの炎症により吸収されていると考えられます(黄色線)。

ことから抜歯をすることになりましたが、抜歯のあとのことを考えなくてはなりません。

今回は患者様と相談の結果、インプラントを行うことにしました。


麻酔後の写真です。歯茎から少し出血しています。


抜いた歯の写真です。

黄色い線で囲んだところは虫歯になっておりそこから中に破折が認められました。

また、青い線で囲んだところは頬側から根の先にかけて根が吸収していました。

抜歯後は抜いた穴から掃除をしていきましたが、根の先に病巣があり、それが頬側の骨を吸収しており、さらに頬側の粘膜にくっついていたため、歯茎を一部切開して病巣を取り除きました。

 

写真に示します(黄色囲い部分)

ここで頬側の骨と抜歯した穴が空いていますので、人工骨(白いブツブツの部分)を入れます。

↓↓↓


人工骨の上に人工粘膜を置き縫合して終わりです。

 

このあとは10~14日で抜糸(特殊な糸のため細菌が付きにくく感染しにくいものを使用)をします。

抜歯すると通常は骨が再生するのに12~18か月かかると言われています。

人工骨をいれることにより、約4か月で骨が生着(くっつく)するためインプラント治療をより早く行う事が出来ます。

手術は術前の診断、治療計画により侵襲を減らすことができ、処置もスピーディーに行うことが出来ます。

インプラント等の手術で歯医者をお探しの方、ぜひ一度当院にいらしてください。先ずは何より相談です。

 

歯科医師 馬庭 暁人

 

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